アフィリエイト解析

アフィリエイトの市場については、アフィリエイトマーケティング協会が
ホームページでデータを公開している。
そして多くのブロガーが、そのデータを用い記事を執筆している。

しかし、残念ながらデータの解析まで至っているブログを観ない。
本記事では、私自らがデータを解析し、より詳細にアフィリエイト市場について解説する。
読み解いたデータから、判別した事は、以下である。

・アフィリエイト歴1年～3年での、挫折確率
・アフィリエイト開始初年度の報酬額

アフィリエイトに身を置く読者の方は勿論、これからアフィリエイトを志す読者には、
是非記事を確認し、アフィリエイトの実態を理解して欲しい。

尚、本記事の解析に用いた計算方法は、全て『秘』扱いとし、残らず非公開とさせて頂く。
ご了承頂きたい。


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アフィリエイト市場規模

アフィリエイトのデータ解析に入る前に、市場規模を説明しよう。


アフィリエイト報酬　市場規模
出典：矢野経済研究所


2019年度からは推測値になるが、市場規模は年間3,000億円。
前年度比10%増を継続している。
まずはこの数字（前年度比10%増）を、理解して頂きたい。

アフィリエイト歴

次に、アフィリエイト歴を見てもらいたい。
2018年、2019年、2020年で、アフィリエイト歴はこの様に推移している。


アフィリエイト報酬　アフィリエイト歴


出典：特定非営利活動法人　アフィリエイトマーケティング協会


この数字自体は、様々なブログでよく見かける。
特段目新しくない数値だ。

前年比増

では、いよいよ解析を始める。
アフィリエイト歴の数値について、一つ一つ解析していこう。

まず、アフィリエイト歴1年未満とは即ち、新規参入者の事だ。
2020年では、全体の38.2%。
同様に2019年では38.6%、2018年では37.4%。

毎年、全体の4割弱が新規参入者となる。
この数字を、前年比に算出し直すとこうなる。

2018 2019 2020
新規参入者割合 37.4% 38.6% 38.2%
前年比増 59.7% 62.9% 61.8%




実に、毎年6割もアフィリエイターが増加し続けている。
先程述べた様に、市場規模は毎年10%拡大の為、新規参入者が前年比60%増となると、
多くの新規参入者は稼げないであろう事が、容易に推測出来る。

アフィリエイト歴の推移

2018年～2020年のアフィリエイト歴内訳の数字を解析すると、
アフィリエイト歴の推移が見えてくる。

下のグラフは、2018年のアフィリエイト歴をベースとし、2019年、2020年における
アフィリエイト歴の割合を、2018年に換算したものである。

アフィリエイト報酬　アフィリエイト歴推移


2018年、新規参入者は37.4%であった。
それが2019年に、アフィリエイト歴2年のアフィリエイターは、27.4%にダウンしている。
10ポイントの低下は、2018年の新規参入者の内、26.7%が、挫折した事を示している。

その後、2019年に2年目となったアフィリエイター（27.4%）は、2020年に
3年目となる（25.1%）が、減少幅は少なく、ほぼ横ばいだ。

同様の見方で、2018年の2年目、2018年の3年目を見てほしい。
2019年、2020年で、数字がさほど動いていない事が分かる。

つまり、新規参入者の内、約1/4は1年以内に挫折する。
しかし、残り3/4は、継続してアフィリエイトを実践し続けている事が分かる。

アフィリエイト収入

では、新規参入者のアフィリエイト収入は、どのくらいであろうか。

まずはよく見る下のグラフに注目だ。


アフィリエイト収入


出典：特定非営利活動法人　アフィリエイトマーケティング協会


2018年～2020年での月収構成である。
この数字を解析すると、新規参入者がどれくらい稼げるのか見えてくる。

アフィリエイト収入を別計算

次に、下のグラフを見て欲しい。


アフィリエイト報酬


2019年のグラフは下記前提条件の元に算出した数値だ。

・2018年の月収を、2019年もキープ。
・2019年の新規参入者（全体の38.6%）は、収入ゼロ。



2020年のグラフの前提条件も同様だが、参考までに載せておこう。

・2019年の月収を、2020年もキープ。
・2020年の新規参入者（全体の38.2%）は、収入ゼロ。

新規参入者の収入　2019年

この計算グラフと、実際のグラフを比較すると、色々見えてくる。
では、新規参入者は参入初年にいくら稼いでいるのであろう。
計算値と実際のパーセンテージのから、推定割合を算出した。


 

2019年 実際 計算値 差異 推定割合
0円 29.7% 52.9% -23.3% 39.8%
千円未満 15.6% 8.9% 6.7% 17.4%
千円～5千円 9.3% 5.4% 3.9% 10.1%
5千円～1万円 6.1% 3.8% 2.3% 5.9%
1万円～3万円 9.1% 5.3% 3.8% 9.8%
3万円～5万円 3.7% 2.8% 0.8% 2.2%
5万円～10万円 5.1% 3.0% 2.1% 5.4%
10万円～20万円 4.5% 3.5% 1.1% 2.8%
20万円～50万円 6.2% 5.1% 1.1% 2.9%
50万円～100万円 4.0% 3.2% 0.8% 2.1%
100万円以上 6.7% 6.1% 0.6% 1.6%

新規参入者の約80％が、1年目の月収は、３万円以下である。
一方で、約10％の方は、10万円以上稼いでいる。

新規参入者の収入　2020年

2020年についても、同様の解析をした。
結果は、2019年とほとんど同じだ。

2020年 実際 計算値 差異 推定割合
0円 31.6% 56.6% -25.0% 34.6%
千円未満 16.6% 9.6% 7.0% 18.3%
千円～5千円 11.3% 5.7% 5.6% 14.7%
5千円～1万円 6.7% 3.8% 2.9% 7.7%
1万円～3万円 7.1% 5.6% 1.5% 3.9%
3万円～5万円 4.0% 2.3% 1.8% 4.6%
5万円～10万円 4.1% 3.1% 1.0% 2.7%
10万円～20万円 4.0% 2.8% 1.2% 3.2%
20万円～50万円 5.0% 3.9% 1.1% 2.9%
50万円～100万円 3.0% 2.5% 0.5% 1.3%
100万円以上 6.5% 4.2% 2.3% 6.0%

まとめ

アフィリエイト市場について、データを解析した。
判明した事実は以下である。

・新規参入者の内、約1/4は1年以内に挫折する。
・残り3/4は、継続してアフィリエイトを実践し続ける。

・新規参入者の約80％が、1年目の月収は、３万円以下である。
・一方で、約10％の方は、10万円以上稼いでいる。

ここで示した数値が、アフィリエイト市場の真の姿だ。
特に、新規参入者の実情が、お分かり頂けたのではないか。

アフィリエイトは、誰でも実践可能だが、誰もが稼げるビジネスではない。
決して甘い世界ではない、という実態を理解頂けたであろう。

一方で、稼ぐ人物は確実に存在し、その額は、仕事で到底不可能な値。
故に、成功確率100%でなくても、挑戦する価値がある、ビジネスである。



さて、成功と失敗を分ける物、成功率を上げる方法について、私なりに
解答を得ている。
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